NSXメタル触媒テスト AT編
こんにちは!
今日はNSX用メタル触媒テストの状況です。
前回はMTでテスト
今回はATの試験です。
以下は担当者の記事をコピペです。
本日
E-NA1のAT車を
10&15モード排気ガス検査のためJATAに行ってきました。
先日MT車では余裕でクリアしたのでおそらくは条件的にATの方が楽だと確信していたので
かなり楽観して検査を見守っていたんだけど
予想通り10モード、15モードともに余裕でクリアしました。
MT車の場合アクセルオフ・ギアチェンジ・再びアクセルオンで加速・・
と言う動作のたびにCO・HCともに数値が上昇するんだけど
アクセル一定で加速していくAT車では排気ガス成分の変動が少ないですね。
検査中
担当さんにいろいろな話を聞いたんですが、現代の自動車は排気ガスも騒音も
検査での数値をクリアするために制御されているみたいで、
検査での走行条件に該当する街乗りで良くある走行条件下では
非常にレスポンスが悪くなるように制御されていてフィーリングよりも
排ガス数値の好結果を求めている感じです。
そう考えると現代の殆どの車輌はDBW車は全開走行では速いんだけど
ペースを落とすと途端に機敏さを失うような制御をしているのもうなずける。
たとえばNSXでも02Rはサーキットでは素晴らしく速いんだけど
ペースを押さえた走行ではピックアップは抑えられてしまっていて
ワイヤースロットル車のレスポンスには及ばない。
これも排気ガスや騒音の規制を余裕を持ってクリアするためだとしたら
メーカーの考えも非常によく分かる気がします。
今までなぜ、電動スロットル車はレスポンスを落としているんだろう・・
アクセルペダルとスロットルを完全比例制御することは
ディレイを設けるより余程楽だろうに・・
と思っていたんですが排気ガスや騒音検査を考えてのことなんでしょう。
サーキット走行の連続全開のような条件は排ガスや騒音の検査条件から外れるため
その条件下ではレスポンスを落とすような制御はしていない・・
だからサーキット走行では速いしレスポンスも気にならない・・
と言うことか。
現行GT-Rは普通に走っているとかなり大きめな排気音なんだけど
いざ、騒音検査で加速騒音を計測すると
計測区間でキックダウンせずに通り過ぎた頃に音量が大きくなるらしく
要するに騒音やエミッションの条件をクリアするためにスロットルも変速も制御されているそうです。
なるほどねぇ・・
でも無駄を楽しむのもクルマの運転の楽しさなんですよね。
街乗りしていてもアクセル操作に機敏に反応するエンジンはやっぱり操っていて楽しいし
回転上昇とともに快音を出してくれる排気系というのも運転する楽しさなわけです。
幸いにしてNSXはワイヤースロットル時代に生まれたクルマだからその気になれば
めいっぱいレスポンスが良い楽しい仕様に仕立てやすいわけだから
今後も我々業界の自由度を生かして楽しくて快調な仕様を仕立てていきたいと思いましたね。
余談でしたが
そんなわけで触媒のガス験はAT&MTともにクリアしました。
これからセルを組み立てて量産に入る予定で同時に
パワー面での検証をしていきたいと思っています。