メーター検査機 製作 これもマニアックですよ!

こんにちは。

以前から作ってみたかった
NSX用 メーター検査機を作ってみました。

AT→MT換装の時のタコメーター補正や
NA1に02Rメーターを組んだ時の補正などはいままで
シャーシダイナモにクルマを載せて行っていたんですが
これはけっこう面倒だし最近では
表示のズレが大きい症状で修理相談というのが増えてきたし
初期型の純正メーターは絶版で入手困難だし

こりゃ
修理技術を確立しなきゃな・・
そのためには
卓上でメーターを駆動できる検査機が必要だよな・・
と思っていたんだけど

メーターに
自在な周波数のパルスを送るのは
市販のオシレータを使えば可能なんだけど
筐体が大がかりになるし
簡易的にパルスが発生できる基板はないかな・・と探しても
コンデンサー容量で周波数が変えられる簡易オシレータは売ってるけど
出来れば抵抗で周波数が変えられる物で
ボリュームとロータリースイッチで周波数が切り替えられればなぁ・・
と思っていた。

そしたら
タイムリーにお客さんから
昔 秋葉で買った簡易パルス発生基板ありますけど要ります?
と、言われて欲しい欲しい!。と言うわけで
いただけることになった。

良い物をもらっちゃったし
さっそくメーター補正機のアイデアを考える。

基板に付いていた1MΩのボリュームを外し
秋月電子でボリュームとロータリースイッチ
レンジ切り替え用に抵抗をたくさんを買い込む。

出来ればタコとスピードの両方を同時に作業したいから
2つの基板が載るベースを考えて6ミリの黒ベークライト板を買ってきて
裏面をフライスで加工してボリュームなどを取付。

基板と一緒に電源アダプターももらったんだけど
出来るだけ小型シンプルにしたいな・・と考えて
メーター側の12Vとパルス発生基板用の9Vの
超小型のACアダプターを買ってきて
ベーク板の裏に貼り付けて配線。
電子部品は全て秋月電子の通販。
こういう電子部品が全てネット通販で買えるんだから便利な世の中ですよねぇ

部品が手に入れば
あとはレイアウトを決めて自分で加工組み立てを行う。
こういう電子工作は久しぶり私 小中学生の頃は
こんな事ばかりやっていたんです。

仕組みは簡単で
パルスジェネレータに外部抵抗とボリュームを繋いで
ロータリースイッチでレンジ切り替えしつつ
メーター基板へ規定のパルスを送るという構造

電気屋さんに見せれば
荒っぽい制御だ!と言われそうだけど
メーターの補正が目的だから
これが最も使い勝手が良いと思うんだ。

抵抗で周波数を決めているので
温度などの条件で周波数はかなり動いてしまうから
テスターを盤上に貼り付けておいて
常時周波数をモニターして
スピードは
20.40.80.120.140.180
タコは
800.1000.2000.4000.6000.8000の
各6レンジを
ボリュームでキャリブレーションしてから
メーターの補正作業を行うという方式。

スイッチをタコメーターに切り替えて
6000rpmレンジをボリュームで300Hzに調整してやると
タコメーターの針は6近辺で止まるから
針がちょうど6になる様にメーター基板側を調整する

うん。これがやりたかったんだよねぇ。

ほとんどの車輌は
実回転数が6000rpmでも
メーターの針は6200rpmくらいを指す感じで
プラス方向にエラーを持っていて
エラーが大きい車輌は500rpmくらいズレていますね。
自動車のメーターだって計測器なんだから
出来る限りエラーが少ない方が良いのは当然でしょう。

レブリミッターがノーマルなNSXで
目一杯高回転まで引っ張って
タコメーター読み8300rpmでレブリミットが入ったなら
それは300rpmエラーがあると言うことです
タコメーター補正を行うと
実回転数と表示がほとんどジャストに追い込めます。

同じ要領で
スピードと回転の各レンジをボリュームで補正して
ロータリースイッチを切り替えながらパルスを基板に送り
指針にズレがあればメーター基板で調整してエラーを補正する

いままではこのメーターエラー補正作業を
シャーシダイナモに現車を載せて行っていたんだけど
今後は卓上で出来るよになるんだから
劇的に楽になります。

そして
実はいま盤上に載っているスピードメーターは
基板が故障していて
実速より著しく低い指針表示になってしまっていて
補正しきれない状態で

これから
基板に実装されている部品を交換してみて
故障の原因を追い込んでいきたいと思っていますが
これを行うためにも
卓上テスターが欲しかったんです。

NSXのメーター修理
とりあえず下準備としての第一歩です。