NSX コイルカバーのお話

こんにちは。

先日
お客さんが面白いエンジンを買ってきたので
良い機会だから
C32Bエンジンの謎に関してちょっと紹介。

これ 輸出仕様のC32Bです。
C32Bと6MTをイギリスから逆輸入?したものだそうで
LEV仕様だから
リトラクタブルNA2の最終型辺りだと思います

NSXのエンジンそのものは
初期のC30Aに関しては
ATとMTでカムとバルブスプリングなどが異なっているけど
国内仕様と輸出仕様で差は無くて
C32BはMT専用だから全国共通のようです

で、NA2がデビューした時
ヘッドカバーの真ん中にあるイグニッションコイルのカバーが
何故か大きく膨らんだ状態で世に出てきたんですよね。

当時私は
これ 何故なんだろう??
と思ったんですよね。

で、私もだいぶ前(2002年)に
C32Bを中古で入手した際に
分解しながら理由を調べたんだけど

結局
ヘッドカバーのコイル取付部分に関して
初期のC30Aと変化はなくて
C32Bに初期型のコイルカバーは普通に付くわけで
後期カバーを付けると
コイルの上に意味不明な空間が出来るだけだったんです。

これ?何故だろう・・
でも、デザインだとしたら
俺的にはフラットな初期型の方が良いなぁ

と思って
コイルカバーは元々のC30A用を使ったんです。

私が入手した当時の写真と
TYIZ号に換装作業している写真があったので貼っておきます。
2002年だから12年も前でした。。

その後
たしか、研究所の人に訊いて
輸出仕様に
イグニッションコイルに失火確認の機能?が入ったそうで
コイルが大型化されたので
その対処としてカバーが大型化されたとのことでした。

なるほど
だから
国内仕様に関しては
コイルとカバーの間に不自然な空間が残ったというわけか。。
と、納得して
私は前期のコイルカバーを使い続けた次第でした。

で、今回
イギリスから持ってきたというC32Bだったので
もしかしたら?と思ってコイルカバーを外すと
見事に大きなコイルが付いてましたねぇ。。

端子も3ピンで国内仕様とは互換性がありません

NSXのダイレクトイグニッションはちょっと古い世代だから
イグナイター内蔵のコイルではなく
インテークマニホールドの上に6気筒分のイグナイターが設置されていて
このイグナイターが
エンジンコンピューターからの信号でイグニッションコイルの1次側に通電し
2次側コイルからプラグにスパークが飛ぶ構造です
だから
NSXではコイルは1次側のみの2ピンなわけです。

最近のクルマは
コイルにイグナイターが内蔵されているから
プラス、マイナス、信号 の3ピン式なんですけど

NSXは輸出仕様でもイグナイターは別体で
3ピンのコイルは
おそらくは
何らかの機能追加された物だと思います
それが
失火検出なのか何なのか分かりませんけど。

NSX用で3ピンのコイルは
私も初めて見ましたが
なるほど こんな形状と大きさなのか。
こりゃ
コイルカバーが大きくなっても仕方ないよなぁ・・

と、思った次第でした。