フェラーリ360モデナ作業3連発!!
こんにちは!
今週から急激に寒くなりましたね。。
東京は朝方少し雪がチラついたようですが、今は小雨が
降ったり止んだりです。
さてさて最近というか、ここ数年でメンテナンス依頼が
一番多いフェラーリは360モデナでしょうか?!
常に何らかの作業をしてます。
今回の作業はマフラー修理と定番の内装ベタベタ補修、それと大掛かりな
トラブルシューティングの結果、メインコンピューターの交換でした。
まずはこちら。。
社外マフラーのほとんどが純正みたいにマフラー側の遮熱対策が凝ってないんですよね。
これは軽量化とか生産ロットと価格のバランスで仕方無い事なので、取り付ける時に
車体側の遮熱対策をバッチリすれば特に問題はありませんが、長年使用
してると溶接部分の補修なりメンテナンスが必要な事が起きます。
今回も遮熱板の取り付け部分からの排気漏れ修理依頼でした。
ここは遮熱板を留めるボスが付いているんですが、やっぱり割れやすい場所に
なります。
以前どこかで修理したのかな?!
排気漏れ用のパテ修理した跡がありましたが、それも一時的な修理になっちゃい
ますよね。
たかが排気漏れなんですが、やっぱりきっちり治すには当て板使って溶接ですね。
一度割れてしまった場所は強度が落ちてるのでステンレスの板を溶接して
専用のボスも旋盤から作りました。
手間隙掛かりますが、ちゃんと治すには、ちゃんと修理しないとですね。。^^
これで遮熱版がしっかり付いたのでしばらく大丈夫です!
続いてこちら
フェラーリ定番の内装ベタベタ修理です。
これは355も多いですが、360も多い作業です。
これも時間が掛かって地味な作業ですよ・・^^;
今回は主要なエアコン吹き出し口と灰皿まわりの補修依頼でした。
専用の特殊液で洗浄したあとに仕上げていきます。
パーツのみ持込でも作業出来ますが、車両持ち込みの場合は数日お預かり
になります。
ご相談くださいね!綺麗になりますよ。
続いてこちら
入庫した時の症状はエンジンが片排状態、ASR作動不良など、、いろんなエラー症状が
絡んでトラブルシュートにかなり悩みましたが、結果ECUの故障でした。
ところで360のECUは右バンク用と左バンク用は同じなんですが、一度車両に付けると
右側用は専用に書き換えられます。
実は車両固有のイモビ情報は右側に書き込まれるんですね。
そんな訳で、使用済みの違う車の右側のECUを付けても対応しません。
すでにその車の情報で書き込まれてるからです。
スペアで持っていた360モデナ用ECUを付けてみましたが、当然症状は改善せず。。
さらにデモ車の360チャレンジの左側ECUを着けてみたら症状が治りました。
基本的にチャレンジはイモビが付いていないのと、左側用として使っていたので
情報が書き込まれて無かったんですね。
今回、試しに付けてしまったので、この車の右側用として情報を書き込まれてしまいましたが。。^^;
まぁ、またチャレンジに使うときはイモビ情報を見ない左側用として使うので問題ない
と思います。。
今回はここに辿り着くのに相当時間が掛かりましたが、勉強になりましたね。
ブログにすると簡単なんですが、、笑
と言う事で原因が分かったところで右側ECUの部品発注だったんですが、、
またまた問題発生。。
実は360モデナのECUはちょこちょこ仕様変更をしていて凄い数のバージョンが
有るとの事で、片側だけの注文は基本的に受けたくないとの事。。
左右セットならスムーズに発注できそうだったんですが、予想通りと言うか
やっぱりフェラーリのECUはお高いんですよね。
オーナーさんの負担を考えると片側が良かったんですが、中々話が進まなくて
数ヶ月が過ぎちゃいました。。
このままだと目処がたたないのでオーナーさんとも相談。。
仕方なくメーカーの推奨する左右SETで発注しました。
まぁ、凄い数のバージョンがあるECUなので片側だけ交換して何か有ったらメーカーも
面倒なんでしょうか?!今回はセオリー通りの対応になりました。
これでエンジン関係は完治!^^
あとは通常のメンテナンスをして年末ギリギリで無事に納車出来ました。
この車はストリートよりサーキット走行の方が走ってるくらいなので
バンパーのタイヤカスも凄いことになってました。
部品待ちの間に少しづつ落としましたが。。
余談ですが
最近のフェラーリはエンジンやミッションなどメカ的な部分は強いですよね。
きちんとメンテナンスをしてればエンジンブローやミッションブローとか
ほぼ無いですよね。
あらゆる所にマージンを取って作られてる感じがします。
今回は絶大な信頼があるオイルとブレーキパッドに交換してサーキット復活です。
ブレーキパッドはオーナーさんの好みでIDI製。
ブレーキフルードはMOTUL製に交換。
長年サーキット走行のメンテナンスでブレーキマスターシリンダーのエア抜き
バルブの金属疲労でバルブが破損。。
そろそろシリンダーもお疲れの頃合だったので、これは新品に交換して
解決しました。
当然フルードの交換や最終チェックは専用のテスターで作業します。
それにしても長くお預かりしちゃいました。。
お待たせしました!
勉強になりました!ありがとう御座いました!^^